アブストラクト(39巻11号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 部分欠損型DiGeorge症候群を呈した大動脈弓離断症, 右側大動脈弓の一期的根治手術症例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 三隅寛恭, 林研二, 阪田健介, 桝田智之, 小林百合雄, 谷本欣徳 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 済生会下関総合病院心臓外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 39 |
Number : | 11 |
Page : | 2078-2083 |
Year/Month : | 1991 / 11 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 大動脈弓離断症(Celoria-Patton分類B型), 心室中隔欠損症, 右側大動脈弓に部分欠損型DiGeorge症候群を合併した新生児症例に対し, 一期的根治手術を行い良好な結果を得た. 手術は, 胸骨正中切開のみで行い, 下行大動脈を剥離し可動性を持たせ, 大動脈弓と端側吻合を行った. 右側大動脈弓ではあったが, 吻合部に異常なtensionがかからずに無理なく端側吻合することが可能であった. DiGeorge症候群に伴う低カルシウム血症に関しては, 術中, 術後, 頻回な血中カルシウム濃度の測定を行い, カルシウム製剤の持続点滴静注等を用い対処することができた. また, 懸念された免疫能不全に伴う術後の感染症も起こすことなく, 経過した. 右側大動脈弓や, DiGeorge症候群を伴った症例においても, 本疾患における端々吻合による一期的根治手術は, 有効な手術と考えられた. 大動脈弓離断症(以下IAA)は先天性心疾患の中では2%弱の比較的頻度の少ない心疾患であるが, その中でも右側大動脈弓(以下RAA)を合併した症例はまれである. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 大動脈弓離断症, 右側大動脈弓, DiGeorge症候群, 低カルシウム血症 |