アブストラクト(39巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 早期血栓閉塞型大動脈解離に再解離を来したStanford type Aの1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 高原善治, 須藤義夫, 村山博和, 杉浦敏之, 瀬崎登志彰, 中村常太郎
Authors(kana) :
Organization : 千葉県立心肺センター鶴舞病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 11
Page : 2084-2087
Year/Month : 1991 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は53歳, 女性. Stanford type A急性大動脈解離例で, 発症直後のDSA検査ではintimal tearを認めず, X線CTにて解離腔の完全血栓閉塞を呈し, 内科的管理が行われた. しかし, 背部痛が持続し, 発症14日目に上行大動脈にintimal tearをもつ再解離を来し, 緊急上行大動脈リング付きグラフト挿入術を施行し, 無事退院した症例を報告する. 本例のように発症早期に血栓閉塞してintimal tearの明らかでない解離が報告されており, 多くはそのまま治癒するとされている. しかし, 再解離を来し重篤となる例があり, 早期血栓閉塞型解離においても, 手術治療を念頭においた管理が必要である. 近年, X線CT検査やデジタルサブトラクション血管造影(DSA)の発達により, 発症直後の急性大動脈解離の正確な診断が得られるようになった. これにより解離腔の早期血栓閉塞を思わせる大動脈解離の存在が明らかとなってきた1)2).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 内膜非破綻性解離, 急性大動脈解離, 再大動脈解離, 早期血栓閉塞型解離
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