アブストラクト(39巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 先天性大動脈弁上狭窄症の二卵性双生児に対するDoty手術
Subtitle : 症例
Authors : 手取屋岳夫, 川筋道雄, 榊原直樹, 平野勝康, 渡辺洋宇, 岩喬
Authors(kana) :
Organization : 金沢大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 11
Page : 2092-2095
Year/Month : 1991 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : Williams症候群に合併しない先天性大動脈弁上狭窄症(SVAS)の二卵性双生児に対して, Doty手術(extended aortoplasty)を行い良好な結果を得たので報告する. 症例は5歳女児で, 術前は大動脈弁上に妹は70mmHg, 姉は60mmHgの圧格差を認めた. その他の心奇形は認めなかった. 体外循環, 心停止下に, 上行大動脈を狭窄部位の末梢から無冠及び右冠バルサルバ洞の底部まで逆Y字型に切開し, 繊維性狭窄輪を切除した. 人工血管を用いて逆ハート型のパッチを作成し大動脈形成を行った. 術後は大動脈弁部で妹は20mmHg, 姉は15mmHgの圧格差を認めたが, 弁上部には圧格差はなく, 上行大動脈壁はなめらかで, 大動脈弁閉鎖不全は認めなかった. 教室では今回の2例を含めて4例のDoty手術を経験した. 全例で術後圧較差は改善しており本症に対するDoty手術は満足できると考えられた. また, 今回の2例はSVAS単独の同胞内発症例で本邦では初めての報告である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 先天性大動脈弁上狭窄症, Doty手術, 同胞内発症
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