アブストラクト(39巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 腹部大動脈瘤と閉塞性動脈硬化症を合併した冠動脈病変に対する一期的手術治療例-右胃大網動脈, 左内胸動脈グラフト使用の考察-
Subtitle : 症例
Authors : 佐藤洋1), 岡田昌義2), 山本信一郎2), 井上和人2), 中村和夫2)
Authors(kana) :
Organization : 1)高槻病院, 2)神戸大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 11
Page : 2102-2105
Year/Month : 1991 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 本邦における食生活の変化, 高齢化社会の到来と共に近年多発性動脈硬化性病変が急増している. 今回われわれは, 腹部大動脈瘤と閉塞性動脈硬化症を合併した冠動脈病変に対し, 右胃大網動脈, 左内胸動脈を用いた冠動脈バイパス術, 腹部大動脈瘤人工血管置換術, 更に大伏在静脈を用いた左大腿動脈-膝窩動脈バイパス術を一期的に施行し良好な結果を得たので報告する. 本症例では腹部大動脈瘤人工血管置換術を同時に施行するため, 冠動脈バイパス術のグラフトとして右胃大網動脈を使用することには問題はなく容易, 且つ有用であった. 腹部大動脈瘤(以下AAA)の多くは動脈硬化性によるものであり, 高率に冠動脈病変(以下CAD)を有することが知られており1)~3), AAAに対する手術施行後の死因の多くに心筋梗塞があげられ4)5), そのためにCADを有するAAA症例の手術には一期的, あるいは二期的手術が積極的に施行されている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠動脈バイパス術, 右胃大網動脈, 腹部大動脈瘤, 大腿-膝窩動脈バイパス術, 一期的手術
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