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食道アカラシア症例23例に術中食道内圧測定を併用して, long myotomy(6～8cm) + partial fundopexy + posterior fixationの手術(Jekler変法)を施行した. 内訳は24～72歳(平均年齢42歳) 男性11名, 女性12名, 初発症例19例, 術後再発例4例, 病悩期間は2ヵ月～23年であった. 手術は22例は上腹部正中切開アプローチで, 1例は左開胸開腹連続斜切開アプローチで行った. 各操作を過不足なく行うため, 術中内圧測定を併用した. 手術操作によりLESPは術前平均値の39%の13.0±6.9mmHgに低下, HPZは術前平均値の155%の60.9±14.1mmに延長した. 術後の内圧データもほぼ術中と同様の値を示した. 術後効果判定は自覚症状, 食道造影, 内視鏡検査, 食道内圧検査, 24時間pHモニター検査で行った. 観察時期は術後2週間後, 3ヵ月後, 6ヵ月後, 1年後まで行い, excellent 22例(96.7%), fair 1例(4.3%)と好成績を得た. これは他報告ではexcellentが50～60%で通過障害を軽度残すgoodが30%前後であるのに比べよい結果であり, 術中内圧測定でLESPの十分な減圧(myotomy + 粘膜下層剥離)効果が得られたためと考えられる. fairと判定した1例は(Heller法術後の再手術症例で), 術後の食道24時間pHモニターリングで213分の高度のGERを認め, 且つ内視鏡で下部食道にびらん形成をみた1例でLESPは6.0mmHg, HPZは27.0mmで, 非逆流群に比べHPZが有意に短かった. 非逆流症例の中にはLESPが6.0mmHgと低い症例もあったが, その症例のHPZは57.0mmと有意に長かった. 以上からLESPが低くてもHPZが十分に長ければ逆流を防止することができると考えられた. |
