アブストラクト(39巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 再灌流液中マグネシウム濃度の心筋保護効果に関する検討
Subtitle : 原著
Authors : 大橋壮樹1), 山本文雄1), 山本浩史2), 市川肇2), 柴田利彦1), 嶌田泰之1), 中島伸之1), 川島康生1)
Authors(kana) :
Organization : 1)国立循環器病センター心臓血管外科, 2)St. Thomas Hospital
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 12
Page : 2134-2139
Year/Month : 1991 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ラット摘出心灌流モデルを用い, 心筋虚血後の再灌流時に, 再灌流液中のMg濃度の変動が再灌流障害にいかなる影響を与えるかについて検討した. 20分間のworking灌流の後, 3分間のSt. Thomas液注入による37.5℃, 35分間の常温虚血とした, その後15分間の初期再灌流を行った. 初期再灌流液中のMg濃度を0, 0.6, 1.2, 3.0, 6.0, 12.0mMの6群に分けた. 次にMg濃度を正常化(1.2mM)させ5分間の後期再灌流の後20分間のworking灌流を行った, 虚血前後での各種心機能の回復率を求め, 初期及び後期再灌流時のCK遊出量を測定した. 大動脈流量回復率は1.2mMを至適とするベル型の用量反応曲線を示した. CK遊出量では初期及び後期灌流時において1.2mMを最低値とする逆ベル型の用量反応曲線を示した. 再灌流液中の至適Mg濃度は1.2mMであり, それ以上及びそれ以下ではST液による心筋保護作用を減ずることが判明した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 再灌流障害, 再灌流液, マグネシウム, カルシウム, 心筋保護
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