アブストラクト(39巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 検診時収縮期雑音にて発見された右心室粘液腫の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 平田展章1), 酒井敬1), 榊成彦1), 中埜粛2), 金香充範2), 松田暉2)
Authors(kana) :
Organization : 1)桜橋渡辺病院心臓外科, 2)大阪大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 12
Page : 2191-2196
Year/Month : 1991 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 収縮期雑音にて発見された右心室粘液腫の1例を報告すると共に外科治療上の問題点を検討した. 右室粘液腫は極めてまれであり, 本邦で19例, 国外でも70数例の報告を認めるのみである. 症例は25歳, 女性. 検診にて, 収縮期雑音を指摘され精査目的で当院紹介され受診. 心臓超音波検査にて右心室内に腫瘤を認め, 更に腫瘤が収縮期には肺動脈弁を越えて移動するのを認めた. 心臓カテーテル検査にて肺動脈弁圧較差は26mmHgであった. 冠動脈造影で腫瘤の付着部は右室心尖部と診断した. 右房より腫瘤の位置を確認したのち右室切開にて腫瘤切除術を施行した. 腫瘤は右室心尖部近傍の心室中隔及び自由壁より発生していた. 腫瘤の大きさは12×3.5×2cmであり, 粘液腫との病理診断を得た. 術後肺動脈弁狭窄は解除され, 経過は良好であった. 心臓超音波検査, 冠動脈造影は診断及び腫瘤の位置決定に有用であり, 右房切開は右室の切開部位の決定に有用であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 粘液腫, 右心室, 心臓超音波検査, 冠動脈造影, 右房右室切開
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