アブストラクト(39巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺に発生した血管外皮細胞腫の1例
Subtitle : 症例
Authors : 井上雅晴1), 田中勲1), 増田亮1), 笠原大城1), 古畑善章1), 武村民子2)
Authors(kana) :
Organization : 1)日本赤十字社医療センター胸部外科, 2)日本赤十字社医療センター病理
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 12
Page : 2197-2202
Year/Month : 1991 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 血管外皮細胞腫の中でも肺原発のものは少なく, 現在までに93例が報告されているのみである. これにわたくし達が経験した38歳女性の症例を加えて, 性・年齢・初発症状・発生部位・腫瘍の大きさ・術式について検討を行った. また, この腫瘍の診断には光顕所見だけではなく, 電顕所見も必要であることと, 気管支動脈造影所見からこの腫瘍の腫瘍血管には気管支動脈が関与していることを示した. 血管外皮細胞腫は, 1942年にStoutとMurray1)によって初めて報告された腫瘍である. 身体の各部位に発生してよいわけであるが, 肺に初発することは少なく, 現在までに英文文献例で63例, 本邦例で30例が報告されているのみである. わたくし達もこのまれな腫瘍を1例経験することができたので, 気管支動脈造影所見と電顕所見に重点をおいて報告する. 「症例」患者:38歳, 女性. 主訴:胸部X線写真での異常陰影. 家族歴:特記すべきことなし. 既往歴:小学生の時に副鼻腔炎. 妊娠歴はない 現病歴:1985年12月, 職場検診で胸部X線写真に異常陰影があると言われ, 精査の目的で本センターに入院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 血管外皮細胞腫, 肺原発, 電顕所見, 腫瘍血管
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