アブストラクト(39巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺絨毛癌で睾丸のBurned-out tumorと考えられる1例
Subtitle : 症例
Authors : 味元宏道, 富田良照, 田中春仁, 中原廣冶, 羽田淳
Authors(kana) :
Organization : 岐阜市民病院呼吸器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 12
Page : 2213-2218
Year/Month : 1991 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 今回われわれは, 肺絨毛癌で発見され, 睾丸のburned-out tumorと考えられる1例を経験したので報告する. 患者は61歳, 男性. 平成元年12月健診にて胸部X-pの異常を指摘された. 12月19日当科を受診し, 精査の結果, cT1N0M0:Stage Iと診断され, 平成2年2月14日右上葉切除術とリンパ節郭清術を行った. 病理検査の結果, 絨毛癌と診断され, 術後に除睾術とVAB-VI療法を3クールを追加した. 化療後, 血中HCG-βは34ng/mlから<0.10ng/mlへと正常化した. 胸部X線検査ではCoin lesionは全く消失したが, 7月25日の胸部CTでは, 左S10にφ10mmの小腫瘤影が残存していた. そのため, 8月6日左S10部分切除術を行った. 病理組織所見では, 結節性壊死で, 腫瘍は消失していた. 絨毛癌はまれな疾患であるが, 若年者に多く発生すること, 悪性度が高く血行性転移を早期に来しやすいことから, 予後不良の疾患の1つである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺絨毛癌, 睾丸腫瘍, burned-out tuomr, 血中HCG-β
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