アブストラクト(40巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 自然気胸に対する手術療法の検討-術後再発とQuality of lifeからの評価-
Subtitle :
Authors : 大崎敏弘, 中橋恒, 堀内芳夫, 土橋一仁, 岩男裕二郎, 宮崎泰弘
Authors(kana) :
Organization : 国立大分病院呼吸器センター外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 1
Page : 80-85
Year/Month : 1992 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 手術療法を行った自然気胸138症例を対象に, アンケート調査による術後Quality of lifeの評価も含めて検討を加えた. 手術は149回154側に行った. 術後アンケート調査で追跡できたのは95症例(平均術後経過期間55.3ヵ月)であった. 初回発症に対しても積極的に手術療法を選択した結果, 初回発症時手術例が90例(65.2%)であった. 術後合併症は再発1例(0.6%), 膿胸4例(2.6%, うち2例が手術), 創感染18例(11.7%)であった. 術後愁訴では創痛が12例(12.6%), 運動制限9例(9.5%), 創部の感覚低下9例(9.5%)が主なものであり, このため生活に支障を感じるものは4例(4.2%)で, 支障がなくなるまでに平均5.3ヵ月を要していた. 再発の不安は47例(49.5%)がもっていたが, 術後Quality of lifeはほぼ満足のいく結果であった. 再発の防止, 術後Quality of lifeの面から考えて手術療法は確実で安全な治療法であり, 初回発症例に対しても積極的に手術療法を考慮すべきであり, 特に社会的活動性の高い年齢層においては手術療法を第1選択とすべきである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 自然気胸, 手術療法, 術後再発, 術後Quality of life, 初回発症時手術
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