アブストラクト(40巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Libman-Sacks型心内膜炎に対する僧帽弁置換術の1例
Subtitle : 症例
Authors : 笹橋望, 青野信卓, 久慈敏信, 新岡俊治, 季白雅文, 富野哲夫
Authors(kana) :
Organization : 愛媛県立中央病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 1
Page : 155-160
Year/Month : 1992 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は38歳, 女性. 16歳時より鼻出血, 心内膜炎, 発熱, 蛋白尿, 関節痛, 脱毛が出現しSLEと診断され以後ステロイド治療をうけていた. 35歳時脳梗塞に罹患, この頃より軽度の動悸, 息切れを自覚し僧帽弁閉鎖不全症を指摘された. 38歳時再び脳梗塞となった. 次第に心不全症状が増悪してきたため当科に入院, 僧帽弁に対する手術を行った. 僧帽弁は弁尖部に全周にわたって疣贅の付着を認めた. 弁輪組織補強のため短冊型フェルトを使用し僧帽弁置換術(B-S#27)を施行した. 病理組織学的にLibman-Sacks型心内膜炎と診断された. 経過は良好で術後32日目に退院した. Libman-Sacks型心内膜炎に対する外科治療は極めてまれであり若干の文献的考察を加えて報告する. 全身性エリテマトーデス(以下SLE)は女性に多く発症する代表的な自己免疫疾患の1つである. 多臓器に障害を及ぼす炎症性疾患で種々の合併症を引き起こすことが知られている. 心合併症は心内膜, 心外膜, 心筋, 冠動脈のいずれにも見られる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Libman-Sacks型心内膜炎, systemic lupus erythematosus, 僧帽弁閉鎖不全症, 僧帽弁置換術
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