アブストラクト（40巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 金属ステントによる結核性左主気管支狭窄の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 飯岡壮吾, 東条尚**, 尾辻秀章*, 吉岡哲也*, 打田日出夫*, 北村惣一郎 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 奈良県立医科大学第3外科, *奈良県立医科大学放射線科, **国立療養所近畿中央病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 299-304 |
| Year/Month ： | 1992 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は32歳, 男性. 肺結核の診断で治療中, 排菌が陰性化した頃より喘鳴, 労作時呼吸困難が出現し, 気管支鏡検査で, 気管の部分的狭窄と左主気管支全長に前後方向の瘢痕性狭窄を認め, その末梢端は5mm気管支鏡が通過不能であった. 気管支造影では左主気管支末梢側に最狭窄部が見られ, 呼気時にはほとんど閉塞状態となるのが認められた. 結核治療1年6カ月目に, Gianturco型金属ステント挿入による左主気管支拡張術を施行した. 術直後より呼吸困難感は消失した. 肺機能検査では術前の%FVC:72.6%, FEV1:2,030ml, MMF:1.46L/Sが術後2カ月目には各々108.2%,2,940ml,2.47L/Sと著明に改善した. 気管支結核はその治癒後に気管支狭窄を合併する場合がある1). その狭窄は結核病巣治癒過程での瘢痕線維化した結果であり, 外科治療の対象とされてきた2). 外科的治療術式は狭窄気管支の切除, 端々吻合が原則となるが, 中枢気管支での病変が広範な場合はsleeve lobectomy, もしくは一側肺全摘術が適応となる2)～4). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 結核性気管支狭窄, 気管支拡張術, 金属ステント, 肺機能改善 |
