アブストラクト(40巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺原発パラガングリオーマの1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 康天志, 武内英二*, 寺田泰二, 根本正, 津田透, 松延政一
Authors(kana) :
Organization : 総合病院健康保険滋賀病院呼吸器センター, *京都大学医学部病理学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 3
Page : 435-439
Year/Month : 1992 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺パラガングリオーマの1手准例を経験した. 症例は48歳, 女性. 健診にて胸部異常陰影を指摘され, 精査目的で入院した. 自覚症状はなく, 理学的所見, 血液学的所見も異常を認めなかった. 術前に確定診断が得られず, 手術を施行した. 術中組織診断では非定型的カルチノイドが疑われたが, 摘出後, 病理組織所見より肺パラガングリオーマと診断した. 肺原発孤立結節性パラガングリオーマは極めてまれで, われわれが集計し得た限り, 本例を含め21例の報告があるだけである. 本症例では特にその病理学的特徴とDNA分析などの知見を含めて報告した. 肺原発パラガングリオーマの報告は国内外ともに極めて少なく, その存在を疑う見解すらある1). また, この腫瘍は肺末梢型カルチノイドと肉眼的, 病理組織学的所見が類似し, その鑑別に苦慮する. 本腫瘍の悪性化率の報告が一様でなく2), 手術法や予後の判定に難渋することも多い.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺腫瘍, パラガングリオーマ, 免疫組織化学染色, フローサイトメトリー
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