アブストラクト(40巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肥厚性閉塞性心筋症に対し僧帽弁人工弁置換術を施行した2例
Subtitle : 症例
Authors : 向原伸彦, 小川恭一, 麻田達郎, 西脇正美, 樋上哲哉, 知花幹雄
Authors(kana) :
Organization : 兵庫県立姫路循環器病センター心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 3
Page : 444-450
Year/Month : 1992 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例1は, 肥厚性閉塞性心筋症(HOCM)及び僧帽弁閉鎖不全症(IV度)にて度重なる心不全の既往を有した60歳女性である. 入院時の心臓カテーテル検査中にガイドワイヤーによる左室穿孔を来し, 緊急に27mmのSJM弁による僧帽弁人工弁置換術(MVR)を施行した. 術後NYHAは術前III度からI度に改善した. 症例2は64歳, 女性. HOCMにてfollow-upを受けていたが, 心不全及び心房細動が投薬にてコントロールでぎず, 手術適応となった. 術前エコー上, 心室中隔厚が16mmと比較的薄かったため筋切除術を選択せず, 25mmのSJM弁によるMVRを行った. 術後NYHAは術前III度からI度に改善した. HOCMに対するMVRは高度の僧帽弁逆流合併例, 高度の左室内圧較差を有する例, 心室中隔壁厚の小さいものや形態異常を有する例及び筋切除術後の再手術例に選択される. HOCMの病態及び手術適応について更に考察を加えた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肥厚性閉塞性心筋症, 僧帽弁置換術
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