アブストラクト（40巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 潰瘍性大腸炎に合併した大動脈炎症候群によるAAE, ARに対する1手術治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 矢澤正知, 富樫賢一, 高橋昌, 佐藤良智 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 長岡赤十字病院胸部心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 459-465 |
| Year/Month ： | 1992 / 3 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 潰瘍性大腸炎発症後に大動脈炎症候群を合併し, Annuloaortic Ectasia(AAE)による大動脈弁閉鎖不全(AR)を生じた症例に対し, 大動脈基部再建術を施行し良好な結果を得た. 症例は22歳男性. 1983年に潰瘍性大腸炎と診断され治療を開始された. 1985年より急激なCRPの陽性化があり, 1986年に急性左心不全で緊急入院し, 大動脈炎症候群に伴うAAE, ARと診断された. 心不全の改善と, ステロイド剤による炎症の鎮静後, 手術を施行した. 組織の脆弱性による術後合併症の予防のため, 人工弁をgraft近位端より約1cm頭側に逢着したconduitを作成し弁輪に縫着, 冠動脈はCarrel Patch手技により直接graftに吻合した. 術後ARや仮性動脈瘤の徴候はなく, 社会復帰している. ステロイド剤は術前より術後1年6カ月の現在も継続投与している. 潰瘍性大腸炎と大動脈炎症候群の合併はまれで, 自己免疫が関与するoverlap syndromeと考えられている1). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 潰瘍性大腸炎, 大動脈炎症候群, 大動脈弁閉鎖不全, ステロイド療法, 大動脈基部再手術 |
