アブストラクト（40巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 上・下半身分離灌流下に人工血管置換術を施行した破裂性胸腹部大動脈瘤の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 田林晄一, 秋元弘治, 新堀耕基, 井口篤志, 近江三喜男, 毛利平 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東北大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 570-573 |
| Year/Month ： | 1992 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 胸部大動脈瘤の手術成績は改善してきているが, 破裂例の成績は不良である. 今回, われわれは56歳の破裂性胸腹部大動脈瘤例に対し, 上・下半身分離灌流下に人工血管置換術を施行し, 良好な結果を得たので報告する. 上・下半身分離灌流は広範囲胸部下行大動脈瘤置換を必要とする例, また, 脊髄麻痺の高い症例での補助手段として有用と考えられた. 胸部大動脈瘤の手術成績は改善してきているが, 破裂性胸部大動脈瘤の手術成績はまだ不良である1). その要因として重篤な術前状態, 大量出血時の対処法の不備があげられる. 胸腹部大動脈瘤の破裂例では更に対麻痺発生の危険性が高く1), その確立した防止法がないことも成績不良の大きな要因となっている. 今回, われわれは破裂性胸腹部大動脈瘤の1症例に, 上・下半身分離灌流法を用いて手術を施行し良好な結果を得たので報告する. 「症例」 症例は56歳の女性で突然の背部痛があり来院し, 胸部断層撮影で破裂性胸腹部大動脈瘤と診断された(図1). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 破裂性胸腹部大動脈瘤, 対麻痺, 上・下半身分離灌流 |
