アブストラクト(40巻4号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 原発巣不明縦隔リンパ節癌の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 眞崎義隆, 山本光伸, 西村仁志, 森岡晴記 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 埼玉県立がんセンター胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 40 |
Number : | 4 |
Page : | 574-577 |
Year/Month : | 1992 / 4 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 今回われわれは, 縦隔リンパ節にのみ癌病巣を認め, 他には癌病巣を認めなかった1例を経験した. 症例は44歳, 男性. 胸痛を主訴とし胸部X線胸部CTで縦隔リンパ節の腫大を認めた. 摘出したリンパ節は, 大きさ6.8×5.5×4.0cm, 重さ51gであり低分化腺癌の転移を認めた. しかし, 全身検索を徹底的に行ったものの原発巣は不明であった. 縦隔, 肺門部の原発巣不明リンパ節癌は極めてまれであり, これまで肺門リンパ節に原発巣不明の癌を認めたとする報告例は2例のみであり, 縦隔リンパ節にのみ癌病巣を認めた症例は報告が無い. 術後, 化学療法及び放射線療法施行し3年経過した現在, 再発は認められない. T0N2M0の可能性もある. 極めてまれな症例である. 縦隔もしくは肺門のリンパ節にのみ癌病巣を認め, 肺及び他の臓器に原発巣の証明されない症例は極めてまれで, これまで2例の報告例があるに過ぎない. 今回われわれは, 縦隔リンパ節にのみ癌病巣を認め, 肺及び全身の検索にもかかわらず, 原発巣を発見できなかった1例を経験したので報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 原発不明癌, 縦隔リンパ節転移 |