アブストラクト（40巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | Graves病を合併した重症筋無力症の外科治療 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 伊藤康博*, 大内将弘, 吉田出, 近江三喜男* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立仙台病院心臓血管外科, *東北大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 587-591 |
| Year/Month ： | 1992 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | われわれが過去30年間に経験した253例の重症筋無力症例中17例(6,7%)に他の自己免疫性疾患が合併していた. 内訳はGraves病9例(3.6%), 特発性血小板減少性紫斑病が3例(1.2%), 橋本病2例(0.8%), 及び慢性関節リウマチ, 自己免疫性溶血性貧血, SLEがそれぞれ1例(0.4%)であった. Graves病合併症例9例中5例は内服治療で, 残り4例は甲状腺亜全摘術により甲状腺機能亢進症を改善させ, その後, 胸腺摘出術を施行した. 1例が甲状腺亜全摘術後に筋無力性クリーゼを合併した. いわゆるsee-saw現象はどの症例にも認めなかった. Graves病以外の自己免疫性疾患を合併した症例にも胸腺摘出術を施行したが特に問題なく, 経過は良好である. また, いずれの症例にも胸腺腫の合併はなく, 自己免疫性疾患の合併は非胸腺腫例に多かった. Graves病合併MG症例にも甲状腺機能の改善をはかり, 安全に胸腺手術を施行できる. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 重症筋無力症, 自己免疫疾患, Graves病, see-saw現象 |
