アブストラクト（40巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 慢性血液透析患者に対する肺摘除術の経験 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 大田豊隆, 奥村伸二, 藤岡宗宏, 井内敬二* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 耳原総合病院胸部心臓血管外科, *国立療養所近畿中央病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 596-599 |
| Year/Month ： | 1992 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 慢性血液透析患者の増加と高齢化に伴い, 種々の悪性腫瘍に対し手術を必要とする機会が増えているが, 肺癌の手術報告は少なく, 肺摘除術の報告はない. われわれは4年間血液透析を受けている患者に発見された肺癌に対し, 左肺摘除術を行い良好な結果を得た. 症例は60歳, 男性. 左肺門部に境界明瞭な腫瘤(4×4×3cm)を形成した高～中分化型扁平上皮癌で, 一部心膜へ浸潤していたため, 左肺摘除術+心膜合併切除を行った. pT2N1M0, stage II, 相対的非治癒切除術であった. 貧血をエリスロポエチンで補正, 術前3日間は連日透析とし, 術後2日目より週3日の血液透析に移行した. 高K血症に対してはGI療法(ブドウ糖+インスリン持続静注)で対処できた. 後出血や感染, その他の合併症はなく順調に経過し, 術後37日目に退院し, 現在外来経過観察中である. 慢性血液透析患者の管理数の増加と高齢化に伴い, 種々の悪性腫瘍に対し手術を必要とする機会が増えている1)2). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 慢性血液透析患者, 肺癌, 肺摘除術 |
