アブストラクト（40巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 血栓弁のために2回の再僧帽弁置換術を要した痛風を合併する1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 磯田晋, 近藤治郎, 井元清隆, 梶原博一, 松本昭彦 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 横浜市立大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 1006-1009 |
| Year/Month ： | 1992 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は61歳, 男性. Bjork-Shiley弁による僧帽弁置換術の1年後, 血栓弁にて再弁置換術を受けたが, 再弁置換術の4年後に呼吸困難を主訴に来院し, cineradiographyにて置換弁の開放制限を認め, 血栓弁の診断で, 2度目の再再置換術を施行した. 第1回手術以降, ワーファリン及び塩酸ジラゼップを投与し, トロンボテストは13%と比較的良好にコントロールしたにもかかわらず2度の血栓弁を発症した. 本症例における血栓形成の危険因子の存在が疑われた. 本症例は第1回手術以前から痛風を合併していた. 血栓形成の危険因子の1つとして血小板機能亢進をきたす痛風が疑わしいと考えられた. 人工弁置換術後のより良好な抗凝血薬療法のためには, 症例に合併する危険因子に応じた管理と血小板機能への留意が必要であると考えられた. 機械弁は優れた耐久性を有するが抗血栓性に問題があり, ワーファリンを用いた十分な抗凝血薬療法が必要である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | Bjork-Shiley弁, 血栓弁, 痛風, 抗凝血薬療法, 血小板機能 |
