アブストラクト(40巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 原発性マクログロブリン血症に肺小細胞癌を合併した1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 中山義博, 夏秋正文, 伊藤翼, 西岡鉱一郎* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 佐賀医科大学胸部外科, *原内科病院 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 40 |
Number : | 6 |
Page : | 1021-1024 |
Year/Month : | 1992 / 6 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 最近, 悪性腫瘍特に造血器腫瘍に二次発癌を来す症例が増加してきており治療上問題となっている. 今回, われわれは68歳男性で原発性マクログロブリン血症の症例に対し, アルキル化剤を中心とした化学療法を施行した. その経過中に, 右中肺野に腫瘤陰影が出現, 経気管支肺生検にて肺小細胞癌と診断されたため外科的治療を施行, 比較的長期の生存を得た1例を経験した. われわれが調べ得た範囲では原発性マクログロブリン血症に肺小細胞癌が合併した症例は過去報告例がなく非常にまれな症例と思われたので若干の文献的考察を加えて報告する. 最近の診断技術と治療法の進歩による悪性腫瘍症例の生存期間の延長や, アルキル化剤等免疫抑制作用のある薬剤の使用のため, 重複癌や二次発癌を来す症例が増加してきており治療上問題となってきている. 原発性マクログロブリン血症(Waldenstrom's Macroglobulinemia:以下WMG)は1944年Waldenstrom 1)によって最初に記載された病態であり, 血清中に単クローン性のIgMが著しく増量するのを特徴としている. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 原発性マクログロブリン血症, 肺小細胞癌 |