アブストラクト(40巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 正中到達法により人工血管置換術を行った遠位弓部・下行大動脈瘤の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 西内素, 庄村東洋, 湯浅浩*
Authors(kana) :
Organization : 神戸市立中央市民病院胸部外科, *三重大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 6
Page : 1029-1033
Year/Month : 1992 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 遠位弓部・下行大動脈瘤を有する46歳の男性に対し, 内挿法を用いて正中到達法のみで人工血管置換術を行った. 術後CT検査にて経過を追ったが, 1カ月で瘤内は血栓でほぼ満たされ, 2年で瘤壁は完全に退縮した. 弓部大動脈瘤に末梢側病変としての下行大動脈への伸展を伴った場合, 本法は有用な方法と考え, 報告する. 遠位弓部大動脈瘤や弓部末梢側直下より始まる, 特に径の大きな下行大動脈瘤では, その到達法によっては瘤中枢側の制御に難渋したり, 術前に遮断部位を確定することが困難なため, 術中に補助手段の変更をときに余儀無くされる. 今回, このような症例に対して正中到達, 完全体外循環, 心停止下に内挿法を用いた人工血管置換術を行った. 術後2年を経過した現在, 良好な結果を確認し得たので, 本術式とその後の経過を報告する. 症例 症例:46歳, 男性, 会社員. 既往歴:昭和59年に高血圧を指摘され, 降圧剤の投与をうけたことがある.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 正中到達法, 遠位弓部大動脈瘤, 下行大動脈瘤, 人工血管置換術
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