アブストラクト(40巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : von Willebrand病を合併した心房中隔欠損症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 清水浩一, 荒井裕国, 丸山俊之, 坂本徹, 鈴木章夫, 村上直己*
Authors(kana) :
Organization : 東京医科歯科大学医学部胸部外科, *東京医科歯科大学医学部第1内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 8
Page : 1261-1266
Year/Month : 1992 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 出血性疾患であるvon Willebrand病を合併した心房中隔欠損症に対する開心術を経験した. 症例は19歳, 女性. 術前に第VIII因子製剤の輸注試験を行い第VIII因子凝固活性とvW因子活性の上昇及び半減期を測定した. この推移より, 周術期における第VIII因子製剤投与量を決定し, 術中及び術後第2病日まで許容値以上の凝固因子活性を保つことにより出血をコントロールし, 良好な術後経過を得た. 術後急性期においては第VIII因子凝固活性及びRco活性をともに50%以上に保つことにより, 十分な止血が得られることを確認した. 出血性疾患であるvon Willebrand(以下vWと略す)病合併例における開心術の報告は少なく, その術中術後出血の危険性, 及び治療についての第VIII因子製剤の静注による補充療法の適否については一定の見解を得るには至っていない現況である. 今回われわれは術前に第VIII因子製剤の輸注試験を行い第VIII因子凝固活性とvW因子活性の上昇及び半減期を測定した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : von Willebrand病, 心房中隔欠損症, 第VIII因子製剤輸注試験
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