アブストラクト(40巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 部分体外循環を用いて気道確保を行った気管腫瘍の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 花桐武志, 白日高歩, 岡林寛, 石倉義弥, 重松昭生*, 佐多竹良*
Authors(kana) :
Organization : 産業医科大学第2外科, *産業医科大学麻酔科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 8
Page : 1285-1290
Year/Month : 1992 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は43歳, 男性. 2年前, 喉頭癌に対してラリンゴマイクロサージェリー及び放射線治療を受けている. 今回, 血痰, 呼吸困難を主訴に来院した. 気管断層写真, 気管支鏡で中間部気管に全周性の狭窄を認めた. 吸気, 呼気ともに著しく延長しており頸部で喉頭喘鳴を聴取した. 手術にあたり通常の気道の確保は不可能と判断し, 麻酔導入時より部分体外循環を用いて, 胸骨正中切開下に腫瘍末梢での一時的tracheostomyをおき, 通常の全身麻酔にはいった. 2年前の喉頭癌再発も考慮し, 喉頭合併切除を加えた気管切除を施行し, 胸骨柄部分切除部に永久気管瘻造設を行った. 気道確保のための, 部分体外循環を使用した症例は報告が少なく, 自験例は検索しえた限りでは本邦で9例目である. 若干の文献的考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 原発性気管腫瘍, 扁平上皮癌, 部分体外循環, 気管狭窄
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