アブストラクト(40巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸壁に原発した血管周皮細胞腫の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 橘秀光, 星川義人, 藤井宏一, 竹内克彦
Authors(kana) :
Organization : とかち病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 8
Page : 1295-1298
Year/Month : 1992 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 極めてまれな胸壁原発の血管周皮細胞腫の1例を経験した. 症例は40歳, 女性. 職場の検診にて胸部X線上異常を指摘された. 来院時自覚症状はなく胸部X線写真及び胸部CTより右胸壁腫瘍の診断にて手術を施行した. 手術は腫瘤の付着している第8肋骨とともに摘出し, 術後の病理組織学的検索の結果血管周皮細胞腫の診断を得た. 術後11ヵ月の現在, 患者は再発もなく健在である. 胸壁原発の血管周皮細胞腫は, 非常にまれであり外科治療上多くの問題点を抱えているため, 文献的考察を加えて報告した. 血管周皮細胞腫hemangiopericytomaは, 血管の周皮細胞(pericyte)から発生する血管系腫瘍の1つである. 身体のいずれの部位にも発生し得るが, 体表の皮膚及び皮下組織特に四肢, 頭頸部や後腹膜に多くみられる1)~3). しかし, 胸壁に発生することは極めてまれである. 今回われわれは, 胸壁に原発したhemangiopericytomaの1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸壁腫瘍, 血管周皮細胞腫, 鍍銀染色
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