Title : |
肺癌症例を対象とする術直前縦隔鏡検査の有用性に関する検討―郭清効果の面より― |
Subtitle : |
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Authors : |
中西良一, 白日高歩, 平尾大吾, 安川浩文, 野田祐司, 徳永裕之*, 高田千年* |
Authors(kana) : |
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Organization : |
産業医科大学第2外科, *八幡愛和病院 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
40 |
Number : |
9 |
Page : |
1707-1713 |
Year/Month : |
1992 / 9 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
術直前縦隔鏡検査により開胸下縦隔郭清が容易, 且つ的確となることに着目し, 縦隔鏡の郭清手段としての有用性について予後の面からretrospectiveに検討した. 対象を縦隔鏡施行群と非施行群とに分け, 病側・縦隔鏡到達可能及び不可能領域におけるリンパ節転移の有無・p-N因子・組織型などの因子別に各々への予後への影響を検討した結果, 右側肺癌や上縦隔リンパ節に転移が及んでいない症例は, 縦隔鏡施行による予後の向上が認められた. しかし左側肺癌症例では, 解剖学的に右側に比し術中郭清範囲に制限があることから縦隔鏡施行による予後の向上は認められず, 上縦隔リンパ節転移症例でもその予後には反映されなかった. 組織型別では, 扁平上皮癌及びp-N0腺癌例に縦隔鏡施行による予後の向上を認めた. 術直前の縦隔鏡検査により縦隔内筋膜の立体的構築に沿った剥離が行われることから, 手術時縦隔郭清が容易, 且つ見落としの少ない的確なものとなり, 郭清効果の面で有用な手段と考えられた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
肺癌, 縦隔鏡検査, 予後, 縦隔リンパ節転移, 縦隔郭清 |