アブストラクト(40巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸腔内胸壁に発生した平滑筋腫の1例
Subtitle : 症例
Authors : 田中寿明, 足達明, 岩田定幸, 西村寛, 田中喜久, 掛川暉夫
Authors(kana) :
Organization : 久留米大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 9
Page : 1721-1724
Year/Month : 1992 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胸部外科領域における平滑筋腫の報告は, 食道平滑筋腫を除くと, 極めてまれである. 今回われわれは石灰化を伴った軟部胸壁より発生した平滑筋腫の1例を経験したが, われわれが調べ得た限り, 本邦ではいまだ報告例をみない. 症例は40歳, 女性. 検診にて胸部X線上右上肺野に境界鮮明な腫瘤陰影を指摘され, CT, MRIなどにて胸壁より右胸腔内に突出する辺縁明瞭な腫瘤を認め, 胸壁良性腫瘍の診断の下に手術を施行した. 病理学的診断は脈管平滑筋腫であり, その発生母地として胸壁の小血管が最も考えられた. 術後17ヵ月経過した現在, 再発は認められない. 胸部外科領域における平滑筋腫の報告は, 食道平滑筋腫を除くと, 極めてまれで, 本邦では, われわれが調べ得た限りでは縦隔平滑筋腫7例の報告があるのみであり, 胸壁平滑筋腫の報告はいまだない. 今回われわれは石灰化を伴った胸壁平滑筋腫の1例を経験したので, 画像診断的特徴, 並びに病理学的所見を含めて若干の文献的考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸壁腫瘍, 縦隔平滑筋腫, CT所見
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