アブストラクト（40巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 大動脈弁位Translocation法による活動期感染性心内膜炎の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 西脇登, 河野雄幸, 中山義博, 高橋宏 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 福岡徳洲会病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1773-1777 |
| Year/Month ： | 1992 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 活動期感染性心内膜炎の外科治療において最も困難なものは大動脈弁輪部膿瘍を有する症例である. われわれは最近, 著明な大動脈弁輪部膿瘍を有し, 内科的にコントロール不能な心不全を呈した活動期感染性心内膜炎の1例に対し, 緊急下にTranslocation法による大動脈弁置換術を施行した. 患者は51歳, 女性. 術後3日目にバルサルバ洞破裂を, 術後2ヵ月目に冠動脈バイパスに用いた静脈グラフトの狭窄による不安定狭心症を呈したため2度の再手術を要したが, 軽快退院し社会復帰した. Translocation法による大動脈弁置換術は大動脈弁輪部に膿瘍を形成し左室大動脈間に連続性を失った症例では有効であるが, 本症例のように冠動脈バイパスグラフトの長期開存性の問題やバルサルバ洞動脈瘤破裂の可能性などがあり, 術後長期にわたって厳重な患者管理が必要である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 活動期感染性心内膜炎, 大動脈弁輪部膿瘍, Translocation法, 冠動脈バイパス, バルサルバ洞動脈瘤破裂 |
