アブストラクト（40巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 高分化胎児型肺腺癌の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 佐藤邦彦, 前田和信, 一瀬幸人, 矢野篤次郎, 原信之, 大田満夫 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立病院九州がんセンター呼吸器科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1792-1796 |
| Year/Month ： | 1992 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 高分化胎児型肺腺癌は, 組織学的には肺芽細胞腫と類似し, 上皮成分と肉腫成分のうち, 胎児肺類似の上皮成分のみに分化した肺芽細胞腫の一亜型と考えられている. われわれは, 最近高分化胎児型肺腺癌の1手術例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 症例は32歳, 女性. 主訴は咳嗽. 左肺下葉に腫瘤陰影を認め, 気管支鏡下肺生検で悪性腫瘍と診断し, 左肺下葉切除及び肺門・縦隔リンパ節の郭清術を施行した. 術後の組織学的検索で胎児肺組織に類似する高分化胎児肺腺癌（well differentiated fetal adenocarcinoma：WDFA）と診断された. 予後は肺芽細胞腫（biphasic blastoma）に比較し, 良好な傾向にあるといわれている. 高分化胎児型肺腺癌は, 胎児肺組織に類似する極めてまれな肺原発の悪性腫瘍で, 肺芽細胞腫の一亜型と考えられている. 今回, われわれは32歳の女性で, 高分化胎児素謡腺癌と診断された手術症例を経験したので, 文献的考察を加えて報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 高分化胎児型肺腺癌, 肺芽細胞腫, pulmonary blastoma |
