アブストラクト(40巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺破裂を来し緊急手術にて救命した原発性肺平滑筋肉腫の1例
Subtitle : 症例
Authors : 赤松秀樹, 十九浦敏男, 松永裕司, 鈴木章夫*
Authors(kana) :
Organization : 都立墨東病院心臓血管外科, *東京医科歯科大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 10
Page : 1893-1896
Year/Month : 1992 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は18歳, 男性. 肺破裂による血胸と喀血を来し緊急手術にて左下葉切除施行, 肺平滑筋肉腫と診断された. 切除した左肺下葉は肝様変性し, 肺底部が裂けて黄色軟の腫瘍塊が血腫と共に飛び出していた. 病理所見は多数の分裂像を伴った紡錘形腫瘍細胞が密に束状増生していた. 術後6ヵ月で再発を来したが, 病巣再切除後, 経過観察中である. 原発性肺平滑筋肉腫の発生は肺癌の0.2~2.0%とまれであり, 比較的若年者にも認められる. そのうち, 肺破裂を来した例は認められず, 極めてまれと考えられたので報告する. 「症例」症例:18歳, 男性, 専門学校生. 主訴:喀血, 呼吸困難. 家族歴, 既往歴:特記すべきことなし, 現病歴:1990年2月, 風邪様症状(特に咳嗽発作)に始まり, 2月下旬には血痰が出現するようになった. 3月8日夕方, 授業中に突然喀血し緊急来院した. 入院時現症:身長170cm, 体重55kg, 血圧98/70mmHg, 脈拍微弱で120/分, 顔面蒼白.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 原発性肺平滑筋肉腫, 肺破裂, 血胸, 肝様変性
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