アブストラクト(40巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 再発・転移を来しながら長期経過をたどる胸腺カルチノイドの1手術例と本邦例の検討
Subtitle : 症例
Authors : 相馬孝博, 春谷重孝, 入沢敬夫, 坂下勲, 曽我淳*
Authors(kana) :
Organization : 立川綜合病院心臓血圧センター胸部外科, *新潟大学医療技術短期大学部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 10
Page : 1938-1940
Year/Month : 1992 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は48歳, 男性. 1979年に初発し摘出術後, 1983年に再摘出術を行い, 更に局所再発, 多発性の肺・リンパ節転移及び胸壁浸潤を来しながらも, 約12年間経過追跡中である. 化学療法はほとんど無効で, 照射療法が局所コントロールにやや有効であった. これまでの本邦全153例を集計し, 胸腺カルチノイドの特徴を検討した. 近年カルチノイドが原腸由来臓器の内分泌細胞からの腫瘍と考えられるようになってから, 胸腺カルチノイドは胸腺上皮由来胸腺腫と区別されるようになり1), 症例も本邦で100例以上報告されるに至った. しかし長期観察の例はほとんどみられないので, ここに約12年の経過をたどる1手術例を報告し, あわせてこれまでの本邦例を検討する. 「症例」症例:48歳, 男性. 主訴:自覚症状なし(検診発見). 家族歴, 既往歴:特記すべきことなし. 現病歴及び経過:1979年8月, 検診にて前縦隔異常影(図1)を指摘され, 同年11月12日当科紹介入院となった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸腺, カルチノイド, 長期生存
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