アブストラクト（40巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 食道憩室と左主気管支とが交通した先天性食道気管支瘻の1例-本邦例47例の検討- |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 島田友幸, 阿保七三郎, 北村道彦, 橋本正治, 四釜俊夫, 木村愛彦 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 秋田大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2100-2106 |
| Year/Month ： | 1992 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 食道憩室を有した先天性食道気管支瘻の1治験例を経験した. 症例は60歳, 女性. 50歳頃より飲食物摂取時の咳嗽, 喀痰を自覚していた. 胃の集団検診で食道気管支瘻を指摘された. 食道造影にて, 中部食道に憩室を認め, それから左主気管支に造影剤が漏出する像が認められた. 手術は, 憩室瘻管切除を施行したが, 瘻管は周囲との癒着はなく容易に剥離可能であった. 本症は, 左主気管支と交通するBraimbridge I型先天性食道気管支瘻と診断した. 本邦で, 文献上報告されたBraimbridge I型先天性食道気管支瘻は, 自験例を含め47例であったが, 左主気管支と交通した例の報告はなく, 本論が第1例目と考えられた. 成人の先天性食道気管支瘻は比較的まれな疾患であり, 中でも食道憩室を有した先天性食道気管支瘻はまれとされ, 本邦では文献上46例の報告があるのみである. 今回われわれは, 食道憩室を有し左主気管支と交通した先天性食道気管支瘻の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 先天性食道気管支瘻, 食道憩室, Braimbridge I型, 左主気管支 |
