アブストラクト(40巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 三尖弁副組織の2例
Subtitle : 症例
Authors : 芳村直樹**, 山口眞弘, 大嶋義博, 大橋秀隆, 今井雅尚, 鄭輝男*
Authors(kana) :
Organization : 兵庫県立こども病院心臓胸部外科, *兵庫県立こども病院循環器科, **神戸大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 11
Page : 2120-2124
Year/Month : 1992 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 極めてまれな三尖弁副組織を2例経験したので報告する. 症例1は7歳男児. 診断はファロー四徴症. 平成2年12月, 根治術施行. 右四前壁に切開を加え, 右室内を検するに, 径18mmの心室中隔欠損孔(以下VSD)が認められ, その右前方に三尖弁副組織が被るように存在していた. これを切除した後, VSDをパッチ閉鎖, 更に右室流出路狭窄の解除並びに肺動脈弁切開を加えた. 症例2は8歳, 男児. 診断は完全大血管転位症III型. 平成3年1月, Rastelli手術施行. 右室前壁に切開を加えると, 径20mmのVSDが認められ, これを横切るように三尖弁副組織が存在していた. 三尖弁副組織を切除し, ダクロンパッチを用いてVSD-大動脈間の心内導管を形成, 更に一弁付き心膜ロールにて右室切開部から肺動脈への心外導管を作製した. 症例2では断層心エコー法による術前診断が可能であった. 房室弁副組織はまれな心奇形であり, 現在までに国内外で数十例の報告をみるに過ぎない1)~4).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 尖弁副組織, 断層心エコー法
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