アブストラクト（40巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 感染性左房粘液腫の1手術治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 清水浩一*, 田淵典之*, 坂本徹*, 鈴木章夫*, 飯泉智弘** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *東京医科歯科大学医学部胸部外科, **取手協同病院内科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 2236-2240 |
| Year/Month ： | 1992 / 12 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 文献上まれな感染性左房粘液腫を経験した. 症例は22歳, 男性. 歯科治療を契機に4週間, 39℃台の間欠熱が持続した. 血液培養にてStreptococcus viridansが同定され, 心エコーにて左房粘液腫を認め, 感染性左房粘液腫を疑い直ちに腫瘍摘出術を施行した. 病理組織学的にGram-positive cocciを有する感染性粘液腫と診断された. 感染性心臓粘液腫は心臓粘液腫が2次的に感染を受けて形成されるものと考えられるが, これが逆に感染源として菌血症を持続させている可能性があり, 弁膜への感染の波及の危険性が高いと同時に, 全身への塞栓症を高頻度に合併し致命的であるため, 血液培養で菌が同定され, 心エコーにて粘液腫が見いだされた場合は, 感染性心臓粘液腫を疑い早急に手術すべきである. また, 感染性心臓粘液腫の確定診断は粘液腫内に起因菌（organism）を病理組織学的に同定することが必要である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 感染性左房粘液腫, 診断, 治療 |
