アブストラクト（41巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | Cardiac Cachexiaを呈した重症弁膜症2例に対する無輸血開心術の経験－エリスロポエチンの有効性について－ |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 正井崇史*, 榊原哲夫*, 渡辺真一郎*, 明度寛*, 古谷保博*, 児玉和久** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *大阪警察病院心臓センター外科, **大阪警察病院内科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 105-110 |
| Year/Month ： | 1993 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | cardiac cachexiaを伴う重症弁膜症2例に対し, 術前からエリスロポエチン（EPO）の投与を行い, 無輸血手術に成功した. 症例1は72歳女性の僧帽弁狭窄兼閉鎖不全例, 症例2は66歳女性の僧帽弁閉鎖不全例で, 標準体重比はそれぞれ79％, 71％と著明なcardiac cachexiaの状態であった. 両症例とも術前3週間及び術後2週間にわたりEPO 9,000～18,000単位/週, と鉄剤の投与を行った. 術前に症例1では1,200ml, 症例2で800mlの自己血が得られ, 両症例とも僧帽弁置換術を施行し, 術中術後を通して輸血を必要とせず, 術後経過も良好であった. 術前後のヘマトクリット値は症例1,2で, 入院時29％, 30％, 術直前36％, 33％, 退院前38％, 29％であった. EPOの投与と術前自己血貯血により, cardiac cachexiaを伴う重症心疾患症例でも無輸血開心術が可能であった. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | cardiac cachexia, 無輸血開心術, エリスロポエチン, 自己血貯血 |
