アブストラクト（41巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 外傷性心室中隔穿孔及び後乳頭筋断裂による僧帽弁閉鎖不全症の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 武彰*, 山口勉*, 堀見博之*, 加藤盛人*, 長谷川嗣夫*, 木村壮介** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *自治医科大学胸部外科, **埼玉医科大学第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 119-125 |
| Year/Month ： | 1993 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 13歳, 女性. 車とガードレールの間に胸部を強くはさまれて受傷し, 近医を受診, 進行する咳, 血圧低下のため, 受傷後32時間後に当院に入院となった. 2-D/カラードプラ法心エコー図で左室後壁の切迫破裂, 心室中隔穿孔, 後乳頭筋付着部での断裂及びこれに伴う僧帽弁閉鎖不全がみられ, 受傷後36時間に緊急手術を行った. 左心室を切開すると, 心室中隔後部に10×12mmの穿孔があり, パッチで閉鎖した. また, 僧帽弁の後乳頭筋が断裂しており, 左室後壁に縫着した. 術後は右室の狭小化による一過性の右心不全を併発したが, 術後5年を経過した現在, 僧帽弁逆流も見られず, 元気に通学している. 心外傷はしばしば致命的な転帰を取るため, 早期に的確な診断及び治療が必要である. 今回われわれは交通事故での鈍的外傷による心室中隔穿孔, 後乳頭筋断裂, 僧帽弁逆流及び心切迫破裂の1例を, 術前のカラードプラ法心エコー図で診断し, 緊急手術により救命し, 術後長期予後（5年）を観察し得たので報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心外傷, 後乳頭筋断裂, 心室中隔穿孔, 乳頭筋縫着, カラードプラ法心エコー図 |
