アブストラクト（41巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 感染性心内膜炎による左室右房交通症の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 吉戒勝*, 星野修一*, 徳永裕之*, 竹村隆広*, 戸塚信之**, 吉岡二郎** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *国立療養所東長野病院心臓血管外科, **長野赤十字病院循環器内科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 126-130 |
| Year/Month ： | 1993 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 左室右房交通症はまれな疾患であり, そのほとんどが先天性である. 今回, われわれは大動脈弁狭窄及び閉鎖不全症を基礎疾患とし, これに感染性心内膜炎が加わり, 左室右房交通症の発症をみた48歳の1例を経験した. 本症例は交通孔が膜性中隔房室部に存在する, いわゆる弁上型の左室右房交通症で, それを左心室より直接閉鎖すると共に大動脈弁人工弁置換術を施行し根治し得た. 交通孔の発生の原因は, 大動脈弁における感染性心内膜炎の炎症病変が大動脈弁下部に存在する膜性中隔房室部に波及し, 遂にその穿孔を来したためと考えられた. 感染性心内膜炎は, その経過中に弁や心筋に種々の程度の障害を惹起する. 今回, われわれは, 大動脈弁狭窄及び閉鎖不全症に, 感染性心内膜炎に起因する弁上型の左室右房交通症を併発した症例を経験し, 外科的に根治し得たので報告する. 「症例」症例：48歳, 女性. 既往歴, 家族歴：特記すべきことなし. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 左室右房交通症, 弁上型, 感染性心内膜炎, 膜性中隔房室部 |
