アブストラクト(41巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心房中隔欠損症を伴わない左全肺静脈還流異常症の2手術治験例-術式, 到達法等の検討を中心に-
Subtitle : 症例
Authors : 市原利彦*, 渡辺孝*, 保浦賢三*, 田中稔*, 阿部稔雄*, 竹内栄二**
Authors(kana) :
Organization : *名古屋大学医学部胸部外科, **国立名古屋病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 1
Page : 135-139
Year/Month : 1993 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 部分型肺静脈還流異常は, 他の先天性心疾患を合併することが多く, 特に心房中隔欠損症は本症の90%に合併する2). われわれは心房中隔欠損症を伴わない左全肺静脈還流異常を2例経験し根治手術を施行した. 1例は非体外循環下, 左開胸にて垂直静脈と左心耳を端々吻合し他の1例は体外循環下, 胸骨正中切開にて垂直静脈と左房後壁を端側吻合した. 両症例とも良好な経過をたどったが, 現時点では, 本疾患に関しては体外循環下に直接左房と吻合することが好ましいと考える. 2例の術式, アプローチ, について若干の文献的考察を含む報告する. 部分型肺静脈還流異常(以下PAPVC)は1793年Winslow1)により初めて報告されて以来, 先天性心疾患の0.4~0.7%2)に見られ, その多くは心房中隔欠損症(以下ASD)を合併する. 今回われわれはASDを伴わない左全肺静脈還流異常症の2手術例を経験したので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心房中隔欠損症, 体外循環, 部分型肺静脈還流異常, 垂直静脈, 左全肺静脈還流異常
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