アブストラクト(41巻2号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | ベーチェット病に合併した大動脈弁閉鎖不全症に対する外科治療 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 高畑修冶, 川上恭司, 中尾達也 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 厚生連廣島総合病院心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 41 |
Number : | 2 |
Page : | 254-257 |
Year/Month : | 1993 / 2 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | ベーチェット病に合併した大動脈弁閉鎖不全症に対し大動脈弁置換術を施行し, 良好な経過を得たので報告する. ベーチェット病に心臓弁膜症を合併し根治手術を行った症例は本例を含め内外併せて15例に過ぎない. 本症においては大動脈壁周囲への炎症波及によるPerivalvular leakageに代表される術後合併症が問題となり, その手術成績は必ずしも良好とは言えない. われわれはその対策として大動脈壁の2/3周に壁外側より短冊状のフェルトを置き, これを補強として弁置換術を行った. また炎症の鎮静化を図るため, 炎症の緩解期に手術を行い, 術後にステロイド剤を使用した. その経過は現在良好である. しかし, ベーチェット病は全身性及び進行性の慢性炎症性疾患であるため, 術後長期にわたるフォローにより炎症の鎮静化を図ることが必要である. ベーチェット病は皮膚・粘膜・眼病変を主徴候とし, 且つ全身臓器に多彩な症状を来す慢性炎症性疾患である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | ベーチェット病, 大動脈弁閉鎖不全, 弁置換術, ステロイド剤 |