アブストラクト(41巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺原発性T細胞型悪性リンパ腫の1例
Subtitle : 症例
Authors : 藤原敏典*, 森文樹*, 河野和明*, 吉岡嘉明*, 田村陽一*, 沖田功**
Authors(kana) :
Organization : *山口労災病院外科, **山口労災病院放射線科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 2
Page : 258-261
Year/Month : 1993 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 極めてまれな肺原発性T細胞型悪性リンパ腫の1切除例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例は69歳の女性. 胸部異常陰影を指摘されて来院した. 胸部X線写真で左下肺野に2×2cmの不整形の淡い腫瘤陰影を認めた. CTでは左下葉に不整形の小結節状陰影を認めたが, 肺門, 縦隔リンパ節の腫大は見られなかった. 表在リンパ節は触知しなかった. 喀痰細胞診, 擦過細胞診は陰性であった. 原発性肺癌を疑い左肺下葉切除を行った. 腫瘍は左S8にあり2×2×2cm, 弾性硬で割面は灰白色調であった. 所属リンパ節転移, 胸膜浸潤はなかった. 腫瘍細胞は免疫組織学的にLCA, UCHL1で陽性を呈し, EMA, L-26で陰性であり, 肺原発性T細胞型悪性リンパ腫(diffuse lymphoma medium sized cell type)と診断された. 肺原発悪性リンパ腫はまれな疾患であり, 肺の原発悪性腫瘍中0.5%以下とされている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺原発性悪性リンパ腫, T細胞型悪性リンパ腫
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