アブストラクト(41巻2号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肺動脈閉塞症状にて発症した原発性主肺動脈軟骨肉腫の1手術例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 山口敦司*, 井野隆史*, 井手博文*, 水原章浩*, 川人宏次*, 羽田圓城** |
Authors(kana) : | |
Organization : | *自治医科大学大宮医療センター心臓血管外科, **三井記念病院呼吸器センター外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 41 |
Number : | 2 |
Page : | 277-281 |
Year/Month : | 1993 / 2 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 腫瘍による肺動脈閉塞・塞栓症は, 非常に稀な疾患で, なかでも肺動脈原発の腫瘍が原因となった閉塞症となると極めてまれである. 呼吸困難・浮腫・乏尿を主訴に入院した60歳の女性において, 肺動脈造影で認められた主肺動脈の陰影欠損像が, 肺動脈閉塞, 更には右心不全の原因であると判断し手術を行った. 人工心肺使用下にて主肺動態を切開すると, 肺動脈後壁より発生した鳩卵大で堅い隆起性病変が認められたためこれを摘除した. 病理組織所見から主肺動脈原発の軟骨肉腫と診断された. 原発性の肺動脈肉腫は, われわれの調べた限り本邦での報告は第17例目であるが, 手術によって救命できた症例は非常にまれで, 術後再発もなく長期生存が得られたという報告はされていない. 肺動脈塞栓症様症状の原因としては, 血栓が最も多く腫瘍によるものはまれで, なかでも肺動脈原発性腫瘍が原因となった閉塞症となると極めてまれである. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 肺動脈腫瘍, 軟骨肉腫, 肺動脈閉塞症 |