アブストラクト（41巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 頭部分枝へのパーマネントバイパス, 及び左心バイパスを用いて弓部全置換を施行したStanford-A型解離性大動脈瘤再手術の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 加藤雅明, 大久保修和, 高野弘志, 安田治正, 白鴻志, 大西健二 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 大阪府立病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 319-324 |
| Year/Month ： | 1993 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は36歳, Marfan症候群の女性, 2年前にStanford A型, 解離性大動脈瘤を発症し, 緊急にて上行大動脈を人工血管置換している. その後, 遠位弓部を中心に残存解離腔が拡大し, 血管造影にて腕頭動脈, 遠位弓部にEntryが確認された. このため, 前回置換した人工血管より頭部分枝へのパーマネントバイパス, 続いて左心バイパスを用いた弓部大動脈人工血管置換, 及び下行大動脈のPlicationを施行した. 本法は人工心肺を使用せず弓部全置換を施行できるため, 同様の症例に対し極めて有用と考えたので報告する. Stanford A型急性大動脈解離に対する上行大動脈置換の手術成績は手術方法の確立と共に手術死7～21％と安定してきたと言える1)～5). しかし, これと共に上行大動脈置換術後の弓部及び下行大動脈における残存解離腔の拡大は再手術が必要となる症例として13～30％におこると言われ2)4)6)～8), 解離性大動脈瘤の外科治療上の新たな問題点となりつつある. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 解離性大動脈瘤, 術後残存解離腔拡大, 弓部大動脈全置換, パーマネントバイパス, 左心バイパス |
