アブストラクト(41巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 帝王切開と僧帽弁置換術を緊急に行った妊娠31週, 感染性心内膜炎の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 松元仁久, 下川新二, 梅林雄介, 渡辺俊一, 平明
Authors(kana) :
Organization : 鹿児島大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 2
Page : 329-331
Year/Month : 1993 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 感染性心内膜炎(IE)による僧帽弁閉鎖不全症のために急性心不全に陥った妊娠31週の21歳女性に, 帝王切開と僧帽弁置換術を一期的に行った. IEは活動期IEで起炎菌はα型溶血性連鎖球菌であった. 母体の術後経過は良好で異常出血もなく, 術後30日目に軽快退院した. 児は極小未熟児で, 低酸素血症のため出生直後に頭蓋内出血を起こし, 生後171日目に死亡した. 娩出児生存の可能性のある妊娠24週以降のIEで緊急開心術が必要なときは, 帝王切開と開心術を一期的に行うことが最善と考える. 妊娠中に発症した感染性心内膜炎(IE)症例の報告は少なく, その治療にはまだ多くの問題を残している. 今回われわれは妊娠後期に発症したIE症例に対し, 緊急に帝王切開と僧帽弁置換術(MVR)を一期的に行い, 母体を救命したので報告する. 「症例」症例:妊娠31週, 21歳, 女性. 主訴:呼吸困難. 既往歴:特記すべきことなし.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 妊娠, 感染性心内膜炎, 帝王切開, 僧帽弁置換術, 一期的手術
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