| Title ： |
運動負荷試験からみた低肺機能症例の肺切除術後合併症予測と特性 |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
五味渕誠, 富士崎隆, 田中茂夫, 笹井巧, 山内仁紫, 林晃一, 師田哲郎, 別所竜蔵, 三上厳, 庄司佑 |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
日本医科大学胸部外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
41 |
| Number ： |
3 |
| Page ： |
403-408 |
| Year/Month ： |
1993 / 3 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
術前運動負荷試験を行った肺葉切除以上の88例を対象とし, 低肺機能例の術後合併症の予測と特性を考えた. 予測術後FEV1.0％, あるいは％VCが50％未満の29例を低肺機能とし, 50％以上を対照とした. 低肺機能の合併症群（13例）と非合併症群（16例）の比較, 術死例の検討, 対照群との比較を行った. (1)低肺機能群は対照群に比べ術後合併症の発生率は高いが統計的有意差はなく, また予測術後肺機能の値と合併症は相関しなかった. (2)低肺機能の合併症群ではsubmax Vo2（p<0.05）, Vo2/VE at AT（嫌気性解糖閾値での酸素摂取率, p<0.001）, Vco2/VE submax（p<0.001）が低値を示し, submax Vo2<500ml/min/m2, Vo2/VE at AT<40ml/l, Vco2/VE submax<25ml/lの3項目と術死の相関は高かった（p<0.001）. (3)低肺機能例では心拍出量の安静－運動比と術後合併症の相関が低く, 呼吸機能の障害自体が合併症の誘因となることが多いと考えられた. これらの結果から(2)に示した3項目の2項目以上を満たす低肺機能例では手術侵襲の軽減を計るべきであると考えられた. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
運動負荷, 術後合併症, 肺切除術, 肺機能, 心機能 |
