アブストラクト(41巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肋骨に発生した孤立性形質細胞腫の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 檜原淳, 竹尾貞徳, 古山正人, 朔元則 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 国立福岡中央病院外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 41 |
Number : | 3 |
Page : | 456-460 |
Year/Month : | 1993 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は52歳, 女性. 左前胸部痛を主訴として来院した. 胸部X線写真にて左第4肋骨に隆起性の腫瘤状陰影を認め, 胸部MRIでも同部位に骨皮質の菲薄化・一部破壊を伴う隆起性病変を認めた. 99mTc-HMDP骨シンチグラフィーでは, 左第4肋骨の腫瘤部にのみ集積像を認め, 血液検査, 骨髄穿刺にて異常所見は認めなかった. 手術は, 腫瘍より約3cm離して肋間筋・壁側胸膜と共に左第4肋骨を切除した. 腫瘍は3×6×3cm大で, 病理組織学的検査にて, 肋骨原発の形質細胞腫(IgG, κタイプ)と診断された. 術後約2ヵ月目に多発性骨髄腫への移行を認めたため, 化学療法(MP療法)を施行, 骨病変の消失をみた. 肋骨原発の孤立性形質細胞腫はまれであり, その病態にもいまだ不明の点が多いが, 治療としては孤立性腫瘤の外科的切除を最優先し, その後放射線療法・化学療法を追加するのが現在最も適当であると考えられる. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 肋骨, 孤立性, 形質細胞腫 |