| Title ： |
心房細動を伴い脳梗塞を発症した高齢者右冠動脈肺動脈起始症の1手術治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
中野雅道*, 江本秀斗**, 小柳勝司**, 奥山浩*, 斉藤文美恵*, 黒澤博身* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*東京慈恵会医科大学心臓外科, **東京慈恵会医科大学柏病院心臓外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
41 |
| Number ： |
3 |
| Page ： |
479-485 |
| Year/Month ： |
1993 / 3 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
右冠動脈肺動脈起始症は極めてまれな先天性冠動脈異常で, 調べ得た範囲では文献上35例の報告を見るにすぎない. 今回われわれの経験した本症の高齢者例は62歳の男性で徐脈性心房細動が原因と考えられる脳梗塞を伴っていた. 負荷心電図で著明な心筋虚血所見が認められ冠動脈造影にて確定診断がためされた. 手術は右冠動脈を肺動脈からの起始部で結紮し, 徐脈に対してはペースメーカーの植え込み術を行った. 術後経過は良好で心筋虚血所見の改善をみたので右冠動脈肺動脈起始症の診断, 手術法について文献的考察を加え報告した. 右冠動脈肺動脈起始症は現在まで文献上35例の報告を見るのみで, 他の疾患の手術時や剖検時に偶然に発見されることも多い極めてまれな疾患で本邦報告例もわずか6例を数えるにすぎない. 手術方法は肺動脈への開口部を結紮する方法と肺動脈から切離した冠動脈を大動脈に再移植したり, 結紮後に冠動脈バイパス術を行って左右二系統の冠動脈系を確立する方法が報告されている. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
右冠動脈肺動脈起始症, 先天性冠動脈異常, Coronary steal, 心筋虚血, 心房細動 |
