アブストラクト（41巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 肺動脈弁欠損を伴うファロー四徴に対する新生児期一期的修復手術成功例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 広岡一信**, 八木原俊克*, 山本文雄*, 西垣恭一*, 岸本英文***, 川島康生* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *国立循環器病センター心臓血管外科, **土浦協同病院心臓血管外科, ***大阪府立母子保健総合医療センター心臓外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 486-491 |
| Year/Month ： | 1993 / 3 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 肺動脈弁欠損を伴うファロー四徴の1例に対し新生児期の一期的修復手術を施行した. 患児は人工呼吸管理下でも自発呼吸が誘因となってしばしば換気不全に陥り, 徐脈を呈したため, 生後26日目に準緊急的に手術を施行した. 手術は心室中隔欠損をパッチ閉鎖し, 瘤状に拡大した左右肺動脈を直径9mmに縫縮した後, 直径12mmの3弁付きブタ心膜ロール（VPR）を肺動脈幹にin situに縫着し右室流出路を再建した. 術後, 呼吸不全は著しく改善し, 第11病日に人工呼吸器から離脱, 以後順調に経過した. 肺動脈とVPRとの吻合部位に狭窄を生じたため, 1年後に狭窄解除術を施行したが, その後の経過は順調である. 肺動脈弁欠損を伴うファロー四徴1)は肺動脈弁尖の欠如, 心室中隔欠損, 肺動脈弁輪狭窄, 主肺動脈の瘤状拡大を伴い, 瘤の気管支への圧迫による呼吸不全を特徴とし, 更に左右短絡と肺動脈弁逆流という血行動態の影響で, 呼吸不全及び心不全を来たしやすいとされている2)3). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 肺動脈弁欠損, Valved Pericardial Roll, ファロー四徴, 呼吸不全 |
