アブストラクト(41巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 縦隔鏡検査とCTガイド下針生検による縦隔腫瘍の診断-遺伝子解析を併用して-
Subtitle : 原著
Authors : 千葉渉*, 澤井聡*, 石田久雄*, 塙健*, 松原義人*, 池田貞雄*, 木下盛敏**, 池井暢浩**
Authors(kana) :
Organization : *京都桂病院呼吸器センター, **大塚アッセイ研究所
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 4
Page : 603-609
Year/Month : 1993 / 4
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : われわれの施設での縦隔腫瘍140例のうち, 組織型が明らかであった129例を対象に, 術前の生検法について検討した. 術前に生検を試みた症例は25例であり, その内訳は縦隔鏡検査7例, 針生検8例, リンパ節生検8例, 食道生検1例, 気管支鏡下生検1例であった. 縦隔鏡検査とリンパ節生検の正診率は100%であったが, 針生検の正診率は75%であった. 針生検で, 術後の組織診断と異なっていた2例はともに悪性リンパ腫であった. 悪性リンパ腫では生検材料を用いて遺伝子解析を行い, 免疫グロブリンH鎖遺伝子, L鎖κ, λ遺伝子, T細胞受容体遺伝子の再構成バンドの有無を検討することにより確実に診断することが可能であった. 針生検は, CTガイド下に行うことにより確実に腫瘍を穿刺することができ, 前部縦隔腫蕩の生検では第一選択にすべきと思われた. 縦隔鏡検査は中部縦隔の腫瘍に対して有用な検査法と思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 縦隔腫瘍, CTガイド下針生検, 縦隔鏡検査, 遺伝子解析
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