Title : |
左房粘液腫と合併心疾患に対する同時手術 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
杉本貴樹, 小川恭一, 麻田達郎, 向原伸彦, 西脇正美, 樋上哲哉 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
兵庫県立姫路循環器病センター心臓血管外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
41 |
Number : |
4 |
Page : |
660-666 |
Year/Month : |
1993 / 4 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
左房粘液腫とそれに合併する後天性心疾患の術前評価及び同時手術につき考察した. 当院で経験した左房粘液腫21例中, 合併する心疾患に対し同時手術の行われたのは3例であった. 合併疾患は動脈硬化による虚血性心疾患2例と僧帽弁閉鎖不全(MR)兼三尖弁閉鎖不全1例であった. 前者は粘液腫摘出に加えCABG1本と4本が各々行われた. 2例とも心筋保護を逆行性冠灌流法で行ったため冠状動脈病変による不十分な心筋保護より手術操作による腫瘍片遊離をより恐れ粘液腫摘出術を先行させた. 後者は巨大粘液腫の僧帽弁口陥入による急性心不全に対する緊急手術例で, 粘液腫摘出後の所見で僧帽弁輸径の著明な拡大と両弁尖のprolapseを認めたため弁置換術を行った. また三尖弁は著明な肺高血圧から弁輸拡大を来しておりKay変法による弁輪縫縮術を行った. 全例経過は良好であった. 左房粘液腫は上記のようにMRや冠状動脈疾患などを合併することがあり, 術前あるいは術中にこれらの検索を行い必要があれば積極的に同時手術を行うべきである. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
左房粘液腫, 合併心疾患, 僧帽弁閉鎖不全症, 冠状動脈疾患, 同時手術 |