アブストラクト(41巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | PTCA不成功後CABGを施行したSLEの1治験例 |
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Authors : | 寺井弘, 坂田隆造, 樋口訓久, 船津浩彦 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 熊本中央病院心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 41 |
Number : | 6 |
Page : | 1045-1049 |
Year/Month : | 1993 / 6 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 7年間SLEのためのステロイド剤投与を受けていた69歳男性の労作性狭心症に対し, PTCAを行ったが, 拡張が得られず, やむなくCABGを施行した. 左内胸動脈をseg.12に左大伏在静脈をsequentialにseg 14とseg 4PLに吻合した. 術後2ヵ月目の冠動脈造影では, 静脈グラフトは, 良好に開存していたが, 左内胸動脈は, 吻合部に90%の狭窄を認めたため, PTCAにて25%に拡張した. 病理組織検査上両グラフト共に内膜肥厚を認め, 長期予後を左右する危険因子であると思われた. SLEの症例では虚血性心疾患の発生頻度は高く今後重要な合併症となると思われるがいまだSLEの症例に対するCABGの報告は少ない. 本症例における虚血性心疾患発症の原因についてステロイド剤, 血管炎及びLupus anticoagulantの関与, 外科治療上の問題点につき若干の考察を加え報告した. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | SLE, PTCA, CABG, ステロイド剤, 血管炎, Lupus anticoagulant |